藁工倉庫。
江ノ口川一文橋のほとりに建つ、高知市内ではもう最後ともいえる土佐漆喰の倉庫群。
この倉庫群を失われそうだという危機感を持って「高知遺産」で紹介したのが2005年。その後、高見町の物件を追われたgraffitiが入居したのが2006年冬、ART NPO TACO運営による蛸蔵がオープンしたのが2007年冬。以来5年を経て、現在のgraffitiや蛸蔵のある一文橋西側だけにとどまっていた「アートゾーン」的なるものが東の倉庫群へとさらに広がることになる。

今回、この東の倉庫群にできるのが、美術教育を受けていない人の作品「アールブリュット」の作品展示を行う新しい美術館「藁工ミュージアム」と、その付属レストランとしての機能を持つ「土佐バル」、そして移転再オープンすることになる「蛸蔵」だ。
運営を行うのは土佐茶カフェなどを仕掛けてきたワークスみらい高知とその仲間たち、的な感じで、この3つのうち「蛸蔵」の企画についてはおいらも所属するART NPO TACOのほか高知県自主上映映画団体ネットワークと演劇ネットワーク演会、数々の音楽イベントを仕掛けるterzotempoで立ち上げたNPO蛸蔵(理事長はおいら)が関わって行っていく。
で、ここんとこ毎週水曜日はアートゾーン全体の関係者一同で集まって3-4時間の会議を開いて諸々の準備を進めているのだが、昨日は1週間と少しぶりに新しい蛸蔵をみんなで覗いてきた。この1週間で一気に内装が立ち上がってきていて、倉庫兼楽屋的な空間の壁ができつつあって、静かに興奮。まあそりゃあと2ヶ月後にはオープンしているわけなんで遅いくらいといえば遅いくらいなんだけど、こうやって建物が建ち上がっていくとやはりなかなか感慨深いもんだ。

グランドオープンは12月23日。それに先立つ18日と19日には新蛸蔵でプレイベントとしてライブも開催する。新蛸蔵のこけら落としを飾るのは、mama!milk。もともと現在の旧蛸蔵を立ち上げるにあたっても、とにかくmama!milkにやってほしいという思いがあって、実際にこれまで2度演奏会を開いてもらった。なので、新蛸蔵でもこけら落としはmama!milkにお願い。今回は「Nude」というすんばらしいアルバムをテーマに演奏。ほんま、これはやばい時間が流れることになると思われ。

以下、18-19日のプレイベントと23-25日のグランドオープンイベントの概要。まだ細かいことはちょっと書けないことも多いのでアレだが(講演会等の出席者が確定次第追記していく)、あらまし、ということで。あと、11月に入ったらホームページも開設するのでそちらをどうぞ。蛸蔵の一般貸出受付も近日スタートします。

12月18日

19時00分〜 <新蛸蔵オープニング記念演奏会 第一夜>
mama!milk 冬の演奏会 Dialogue for’Nude’

12月19日
19時00分〜 <新蛸蔵オープニング記念演奏会 第二夜~夜をくぐる>
WATER WATER CAMEL+森ゆにライブ

12月23日
11時00分〜 餅投げ、祝辞等
12時30分〜 ランチパーティ at 土佐バル
14時00分〜 記念対談
19時00分 〜<新蛸蔵オープニング記念演奏会 第三夜~クリスマスの足音>
tico moonライブ

12月24日
10時30分〜 講演会
13時30分〜 講演会
15時30分〜 映画「海洋天堂」上映会
19時30分〜 <新蛸蔵オープニング記念演奏会 第四夜~光と影の小さな旅>
トウヤマタケオ(音楽:ピアノ)、nakaban(幻燈)

12月25日
10時30分〜 映画「ピュ〜ぴる」上映会
12時15分〜 監督トークライブ
13時30分〜 映画「ピュ〜ぴる」上映会
16時30分〜 イブニングパーティ
19時00分〜 坂田明&ジム・オルークライブ
21時30分〜 ナイトパーティ at 土佐バル