ほお。
「高知遺産」は意外なところで意外な影響を及ぼしておったんですな。
先日の朝日新聞高知版で、知り合いの記者さんが書いた記事。
そうか「高知遺産」は意外なところで意外な影響を及ぼしておったんですな。

ところで、ART NPO TACOの認証がおりました。登記の準備を今進めていますが、2週間後には正式に特定非営利活動法人としての活動がスタートすることになります。また今考えている事業等については詳しく書くとして、このNPOでも実は小さな雑誌を出すことを考えています。
一読者として、また一時期関わった人間として、「ベロシティ」はやはり10-20代の雑誌であり、季刊高知は30代後半から50代向けの雑誌という印象が強いのですが、そういう関係もあってTACOで考えているのはその中間に位置する20代後半から30代が中軸の雑誌です。
当然NPOとして出すので文化ということに軸足を置いて出すことになるわけで、まだ体裁も部数も決まっていませんが、既存のタウン誌や新規の2誌とも違う、というより競争にもならない程度の規模でのんびりやっていきたいかなと(要は少部数)。むしろ、4誌と仲良くなんかイベントとか仕掛けれたら面白いのになーというくらいで。
とりあえず、来年前半には「高知遺産」の系譜上にある本が出る、ということで、また静かにご期待くださいませ。

県内タウン誌界 2誌参入で活況
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それぞれの個性がにじむタウン誌4誌
県内のタウン誌界で出版ラッシュが起きている。「velocity(ベロシティ)」「季刊高知」の2誌が今秋から参入。「ほっとこうち」「タウン情報こうち」の2強と一線を画した編集方針で定着を狙う。不況と言われる地方出版界での新たな動きには、懐かしい建物や看板を見直す発想の転換で今年話題を呼んだ「高知遺産」のヒットがあるようだ。
(篠塚健一)
「課題はたくさんありますが反響は良かった。知的なカルチャーマガジンを目指します」
2千部を発行し9月に創刊したばかりのベロシティ。編集長で大阪府高槻市出身の高知大医学部2年生の武田幸恵さん(22)は手応えを口にする。高知大、高知女子大、高知工科大生ら約20人はほとんどが県外出身者だ。サークル活動として進めている編集作業。創刊にこぎ着けるまでには、高知遺産の編集の中心メンバーらの助言を受けてきた。
4月に当初2千部で発行した高知遺産は主要書店でベストセラー1位を続けるなど売り上げ好調で増刷を重ね、約5千部を売り上げる地方出版としては異例のヒット本に。「ゲラの段階から見ていて勉強になった」と武田編集長。「高知はつまらん!?」と銘打った創刊号の挑発的な巻頭特集にも遺産色がにじみ出ている。

「ああいう本が売れたことにびっくりした。勇気づけられました」
“遺産ブーム”の影響を率直に口にするのは同じく9月に10年ぶりに復刊した季刊高知の発行人野並良寛さん(40)。30〜50代をターゲットにし大型インタビューをはじめ、多彩な企画で1万部を発行。妻の由美さん(38)と夫婦二人三脚での編集だ。「根底にあるのは高知のおもしろいものをいかに掘り起こしていくか。まだまだこれからですよ」と第2号の取材に走り回る。

2誌の登場を既存2誌の関係者はどう見ているのか。
高知ケーブルテレビのコンバーターを取り付けている世帯に無料で配られ、発行部数としては4誌で最大の毎月5万部を出しているタウン情報こうち。創刊は5年前。20代半ばから30代後半までを想定、食べ物などをクローズアップする“正統派”の誌面づくりを続けている。上岡雅編集長(26)は「狙いが違っているので、競合誌ではないと思っている。高知の出版界が全体に底上げされればありがたい」。

また、毎月2万5千部を発行しているほっとこうちを手がける元吉太郎編集長(34)は「内容もさることながら、タウン誌は続けるのが大切」とエールを送る。創刊は97年春で、当時はほかに主だったタウン誌はなかったという。当初、取材先からこう言われたことが忘れられない。「どうせ、高知のタウン誌はすぐつぶれるから。まあがんばれや」
「高知、おもろい、使える」をキーワードに20、30代の若い層に向けた思い切った誌面で、今月25日の発売号で通算105号を数える老舗雑誌となっている。

県内に9店舗を展開する金高堂の新山博之・店売総括部長によると、高知ではタウン誌が定着しづらい傾向があり、とりわけ文化色を強く打ち出した雑誌は1号限りで終わるなど長続きしないケースもあったという。
「地元の雑誌が増えればコーナーができ、郷土本への関心が高まったり雑誌の連載企画を本にしたりなどの展開につながる。継続して発行することで視点を競い合い、地域の顔となる雑誌が生まれることを期待したい」と話す。
(11/23)