今日、友達の雑貨屋さんで話題になったこと。

EdyやIDといったオサイフケータイは、高知じゃほとんど普及していない。そのお店はIDに対応しているんだけど、これで買い物をしていった客はほとんどいないんだとか。で、その話の流れで来年登場する公共交通のIC カード、「ですか」の話題に。
2人の友人はカードの存在も知らなかったけれど、「ですか」というネーミングにはなんなんですかという感じ。カードができればジワジワと便利さが形成されて行くこと間違いなしし、利用するかもということにはなったけど、そもそも「ですか」はないよなあ・・・と。
まずこのネーミングで思うのは、たぶんsuica(関東)やICOCA(関西)、SUGOCA(JR九州)みたいに「か」をつけないといけない!という脅迫概念に迫られた感じだ。だけど、これらの名前はそれぞれ「すいすいいこか」とか「タッチしていこか」みたいな文脈を感じさせる設計の言葉であって、なんとなく乗ることや移動すること、タッチすることがわかるような言葉になっている。
もちろん、そういう交通系語彙タイプでないものもある。岐阜のayucaや岡山のHareca、静岡鉄道のLuLuCaなどがそうで、推測ながらそれぞれ鮎や晴れといった言葉と引っ掛けている構造だ(静岡は意味不明)。
で、高知はですか。なんというか自信がなさそうな、なんの言葉も引っかかってこない歯切れの悪い感じの言葉・・・。単純に心配するのは「忘れそう」ということと、「買うまでなんかめんどい」感じがあることだ。
まず前者は、他のカードと比べるまでもなく、「ですか」という言葉に二重の意味がないから忘れる。
「ですか」という言葉が普通すぎて忘れる。
後者は、車内で「ですか」を注文するのを想像しただけで歯切れが悪い。なんか恥ずかしい(車内でいつ両替をするかが少し恥ずかしいor面倒orタイミングを失うのと同じ空気感)。ちょっとだけサラ金っぽい感じもする。
「あのー、ICカードほしいがやけんど」
「ですかですか」
「はい、ですかです」
「少々お待ちください」
「ですかって、いくらながでs(以下略)
で、ひとつ提案。
せっかくやるんだったら、「トサカ」はどうですかと。
土佐のカード、鶏冠のような力強さがそのまんまの、正直なネーミング。カードのデザインもはっきりとしていていい感じになりそうだし、何よりかにより絶対忘れない。高知らしい、なんというか単純であけっぴろげな感じもいい。同じ笑われるでも、「ですか」と「とさか」じゃ全然笑いの質が違うはずだ。
今日、雑貨屋さんで広がった会話。これフツーの反応だと思いますよ。
おいら「高知のカードはですか、ながよ」
ふたり「ですか???(爆笑)」
「トサカ」。もしや候補にあがっていたけど、つまらん会議かワークショップで採用されず、当たり障りのない「ですか」になったものと勝手に邪推までしてみる。だけど、こういうもので中途半端なネーミングほどイライラするものはない。失敗のはじまりだ。試みが良いからこそ、ネーミングの悪さが際立つし、ネーミングが悪ければ試みはうまくいかないことだってある。もう高知はそういうことにいい加減気付かないといけないようにも思えるし・・・
今ならまだほとんどの人が「ですか」のことは知らない・・・!
今なら「トサカ」に余裕で変えられると思うのは、おいらだけか?