Twitterは同じ時系列で話題を交す点でチャットと似てるんだけど、相手を指定しての会話や同一テーマに従っての会話などの機能が充実しているから、より密度の濃い(とはいえ140字なので軽めだけど)議論をするにはちょうどいい。

そのことが一昨日あたりからやっとわかってきた。
というのも、一昨日の新聞に「高知城~はりまや橋の活性化の委員会」の記事が小さく出て以来、そこで提示されている仰天プランについて議論が百出しはじめたのだ。

高知新聞では以下のような小さな記事だけど、
 高知市の高知西武百貨店跡地問題を受け、播磨屋橋―高知城間の「東西軸エリア」の中心市街地活性化プランを探る検討会(会長=西山昌男・高知商工会議所会頭、19人)の初会合が19日、県庁で開かれ、県と高知市が素案を提示。高知城周辺での山内家資料を中心とした新歴史資料館の整備方針を同プランに正式に盛り込むなど、県市や民間独自の取り組みなど計63事業案を示した。県、市は検討会の意見を踏まえ、3月下旬までにプランを最終決定する方針。

実際にはごく一部の抜粋でも以下のような事業が提案されていて、しかもこのうち多くの事業が新年度から着手され、あっという間に街中を彩ることになるらしい。

まんが関係

�まんが甲子園モニュメント移設
�まんがロードの整備
�まんがフラフの大量製作
�大量のまんがキャラクター着ぐるみ回遊イベント
�まんがロードを活用した新たなまんが関連イベント
�バスターミナルを漫画で装飾�漫画からくり箱設置。

町関係

�よさこい節の歌碑建立
�鳴子モニュメント設置
�はりまや橋公園&地下道に踊り子を描いた壁面設置
�龍馬の動く銅像制作
�維新ロード整備
�ダイエー壁に龍馬のレリーフ設置
�南国土佐を後にして歌碑の建立
�はりまや橋のライトアップ
�街なか足湯。

なんか、碑がやたらと多い。
そんなんいらんでしょ。金もったいないス。
碑は観光地にならないス。
まんが甲子園のモニュメント移設はまだわかるとして、あとは「どっかで流行ってるから高知でも」的なものばかり(多分来年は長宗我部でしょうね)。人材を育てようとか、町を元気にしようとか、店づくりを支援しようとか、将来的に街を元気にするよーな掛け算的な発想は皆無で、何かつくっとけ的な足し算的バブル時代的発想のものばかり。

まあ今回のは龍馬伝とか西武跡地問題を出発点に始まってる大混乱だろーし、高知をなんとかしたいということなんだろうけど、龍馬伝の放送が始まってから動くってどんなスピードよ?遅すぎるし急ぎすぎでしょうに。
んで、昨日は当然みんな呆れているわけで、あちこちで「クラクラする」「碑って」という話題から始まり、商店街の課題、行政の問題点をいろんな人が議論している状況が夜までつづいていた。クローズされた委員会で議論してるより、Twitterで公開討論でもさせた方がよっぽど実のある事業計画がもしかしたらできるんじゃないかともちょと思うぐらい、静か~に盛り上がっていた。
※ちなみにこの件に関して言えば、おおむね共通しているのが、余計なことはせんといてほしいとか、行政や団塊世代とのセンスのズレが云々という話題だった。まあもう止めらんないんだろーけどね、来年に遺産が残るだけの話で。

そして、今日になるとこのクラクラ委員会の直接の話題は減っているものの、アチコチで高知議論がつづいているような雰囲気。むろんこんな難しい話題ばっかじゃない(それじゃ息が詰まる)けど、それゆえかこの2-3日でTwitterの面白さがわかったというつぶやきもちらほら見受けられた。
おいらの場合も、双方向的だったブログがいつの間にか一方通行的になってきて、なんとなく書き手と読み手の間の距離も空き始めた感じで「書いていても面白くない」ことになってきていた。
その点で、Twitterはブログが抱える「書き手と読み手」の関係がみんな「書き手で読み手」になるから、ある話題について盛り上がれば瞬間的にワーッと同じ時系列で双方向で話すことができる。
その適当さやユルさはとても楽だし、効率がいい。ブログだとどーしてもタイムラグがあるし、ある意味でオープンすぎるわ変な認証を求められたりでコメントするのも億劫だけど、Twitterの場合はそのタイムラグと億劫さの問題がない。

また、クチコミという最強の広告媒体としても、Twitterが注目されるのがよくわかる。一方通行化したブログだと、せっかく情報を放流してもそれがあまり他所に伝播しないことになってきた。しかしTwitterの場合にはRetweetなどで伝播・伝染させることができる仕組みを持っている。
まあまだ普及には時間がかかるだろうし、いろいろと問題点があるのもたしかだけど、おいらがブログに手を出した2005年頃のような、ブログを起点にいろいろな議論をしたり物事を起こしたり作ったりということが、Twitter上から生まれる可能性があるな、と思った2日間だった。

でも、今年の夏には高知にゃあちこち碑が立つ。着ぐるみが大手を振って歩き出す。いけてない街にまた一歩。