夜は大阪へ。大学時代に写真部の後輩だったJ氏と、同門だったM氏夫妻と会食。大学当時はつながりなんてひとつもなかったはずなのだが、いつの間にか近づいて結婚にまで至ってしまったという驚きのカップル。なんせ今年の正月に年賀状を貰うまで、そのことを知らなかったのだから、今回一緒に飯を食べたり呑んだりしていてもなんだか不思議なのである。まあそれでも幸せそうなのだ。ドタバタで進む結婚式への段取りだとか、いまの仕事であるとか、そんなことをツマにして結局一時前まで話し続けた。


大正区の運河をわたる渡船乗り場へ。昨晩呑んだJ氏の原風景ともいえるところで、今まで何度もこの渡船のことを聞きながらいまだかつて見たこともなかった。
大きなループ橋の下を、小さな舟がポンポンと渡る。結局この日は時間が合わなくて乗らなかったけど、浦戸湾や三津もそうだけど、渡船には「ただそれだけのためにある舟」たる妙な力があるように思える。余計な装飾は当然なくて、必要なものが必要なところにだけある感じ。桟橋も最低限で、どこかのローカル線の終着駅のような寂静感。
橋のすぐ下の小さな草野球場では、監督が子どもたちを大声で怒鳴りつけていた。そんな玉がとれんのならやめろ。それでも玉に飛びつく子ども。そのまわりをぐるぐるとまわる車。そして、隣の敷地には鉄屑の山がひろがる。

大正からまっすぐ新世界へ。おいらはスマートボールをしたいのだが、お連れさんはいまひとつ。ということで早々に退去。何焼きだったか忘れてしまったが、写真の焼き物は美味しかった。半熟卵好きにはたまらん食感。

さらに長堀のTRUCKを経て、grafへ。ここではシアタープロダクツの展覧会中で、なんだか大混雑。服でもCDでもなんでも賞品を買えば、用意された用紙で自由にラッピングできるコーナーなんかもあったりして面白い。2階にはカフェ、3階にはブック。高知でここまでとんがるのは無理にしても、なんかこういうとことん突き詰めたエッセンスがあるお店もあったらいいねえ。
このあと、D&DEPARTMENT PROJECT OSAKAへも。詳しくはHPをご覧頂いた方がわかりやすいが、ロングライフデザインの商品や、たとえば古い事務机やソファを徹底的にリデザインして商品にする、というお店だ、簡単にいうと。・・・今度高松にもできるみたいだけど、高知でこの業態はどうかななどと考えてみる。一部の人には猛烈に受けそうだけど、結構口喧しい人が多い高知では、「なんでこのトレイが2000円もするがな!」と怒りだしそうだ。ごく一部の商品だけ取り扱う、小さなサテライト店だったらいけるかも知れない。

関西小旅の終着駅はいつも神戸の中華街。京都のガケ書房と同じように、「高知遺産」を置いてくれているVIVO VABOOKSTORE(「はんこ本。」も取扱開始しました)からも近くて、ついついゴマ団子やニラ饅頭を食べたくて寄ってしまう。
ましてやこの日は春節で大賑わい。毒入り餃子事件なんかで五月蠅い時期だったけど、真ん中の広場ではなんやらのショーで大混雑。メインの通りをはでっかい龍がうねうねと飛び、一軒一軒のお店に頭から突っ込んでいく。どういうものかは分からないけど、たぶん招福。