銀座で日曜市。

土佐の日曜市はおばちゃんたちとの絶妙な掛け合いが面白い。
普通に居眠りしてたり、風が強ければさっさとたたんだり。
実際見ないと面白くないのが日曜市で、実際見てしまうとその面白さにやられてしまうのが日曜市なのだ。
だけど、そんな日曜市がいつまでも「台無し」になっている。こたびの東西軸プランでも、日曜市が抱える後継者問題や空きコマ問題、店舗業種の均一化、距離が長過ぎること(昔より業種が均一化されたので、飽きてくる=長い)といった根本的な課題への抜本的対応がまだ不足している。そして広報PRも、たぶんどっかの代理店が受けてどっかのデザイナーがポスターを作って終わるんだと思う。
が、日曜市はデザインじゃ伝わらないんだよね、どうにも。数年前にあった日曜市のポスターなんてひどいもんで、それでわざわざ高知まで来るかおい?みたいなポスターだった。でも、実際作るのはすごい難しいなあというのもまたはっきりしてて、よさこいと同様にとっても「デザインしにくい」観光資源だと思われる。
だとすれば日曜市をみせるのはデザインではなく編集だろうと。かつてArneをきっかけに現在につながる日曜市の静かなるブームのきっかけが生まれたよーに、いかに編集でみせるか。いまでは当時のArneは古くさく見えるので、さらに次のステップにいかなあかんのだろーなあと思う。
そういう意味では、日曜市が本質的に持つマニアックさをより強く打ち出すこと、よかれ悪かれ急速にシェアをのばすTwitter的な口コミサービスに対応できるPR戦略を練ることが大切に思える。Arneは「センスのある人」の目を通したみせ方だったけど、今度はその裏側。普通の目線。
で、あと話題性という意味では、この時代「東京」の人々が受けないとどーにもならんという状態になっているので、東京をギャフンと言わせるか、ヘーと思わせるよーなことをしちゃらんと意味が無い。じゃないと媒体作ってもポスター作っても、「田舎らしい朝市があるんですね」と今まで通りいわれつつける。
で、とりあえずその第一弾としてすぐできそーなのが、銀座での日曜市。せっかく夏にアンテナショップがオープンするというのに、詳細情報が流れてこないせいかあまり話題になってない状態だけど、そこらへんの路上か裏路地でも借りて日曜市を銀座に輸出しちゃったら一気に話題になるんでないか?
日曜市のおばちゃんたちは当然朝が思いっきり早いから、毎週人を変えて朝いちばんの便で東京へ行ってもらう。できれば20店舗くらいは最低あって、服装もなんもかんも超普段通りで銀座の路上をちょっとだけ占拠する。
これは確実にテレビも新聞もネットも動くんでなーか。西の島国の、いつまでも龍馬龍馬と騒いでタタキをよく食べている謎だらけの、だけどなんか面白そうな高知から、これまた謎の集団がやってきたと。朝市ですか?いや、日曜市ですと。Twitterではどこの店が出る出ないとか、今日はキュウリが云々とか、しっかりツイ割りとかもやってですよね、おばあがTwitterやりゆ的な演出もしてったら面白いと思うんですよ。
当然「謎の高知」のアンテナショップにも人が入るだろーし、そこできちんとプロモーションできたら高知への観光客だって少しは増えるんでないか。んで、実際高知に来たら、リキシャが走っていたり商店街や郊外に並ぶマニアックな店を訪ね歩く楽しみを知ることができたりすると。
実現するにはいろいろハードルがありそうだけど、普通にアンテナショップをやってもなかなか百戦錬磨の他県には勝てないわけで、だったら高知最強、日本唯一でよそには真似ができない文化を日本のど真ん中に持って行ってしまおう、そんな話です。