くたくたの身のまま、帰宅。特に11wは心底疲れてしまったらしく、肩の痛みを訴えている。背が高いからね彼は。特に神輿が肩に食い込んだらしい。
まあなにはともあれ午後はきまいと3人で弱音を吐く。
その言葉だけが頼り。結局は都会育ちというか体力自慢ではないおいらどもにとって、下りですら大変だった神輿を担ぎ上げるなんてことはどう考えても不可能なことと感じられた。もはや、無謀というか。ましてや石段ですから。
17家に着くと、祭りに誘ってくれたおじさんが来ていて、担いだかと聞く。しかし疲れきったおいらどもの顔を見て何かを察したらしく、
「午後もあげんといかんけん、絶対にいきよ」と強く云う。
顔を見合わせる3人。もう「はい」と云わなければおじさんは納得してくれなさそう。
「はい、行きます」
なんとか声を振り絞って答える。
少しブルーになる3人。どう考えても、あの石段を750kgの神輿を担いでいくだなんてありえない。
そんな感じになっていると、具沢山のカレーを振る舞われる。芋とニンジン、肉、それぞれが結構大きくて、まさに「おうちのカレー」。昼間から飲む麦酒と合わせ、なんだか幸せになってきて午後の神輿のことをしばし忘れて行く。。。
おいらは、一日6時間半寝ないとだめな体質だ。もし夜5時間しか寝れなければ、あと1時間30分は昼寝や夕寝などでカバーしてやらないと思考能力、体力等が一切フルパワーにならない。この1時間半を翌日に持ち越しても、確実に蓄積されていくので、最終的にはどこかで早めに寝なければならない日がやってくる。
今日は、1時過ぎに寝て5時半に起きたので、2時間は不足している。それゆえに、とにかく眠たい。朝の神輿は担げたけど、カレーでおなかがいっぱいになったとたんに猛烈な眠気がやってきた。
なので、土間のベンチで一眠り。顔にタオルをかけて、おばあちゃんの声をバックミュージック?に。夢も見たんだけど、いずれもすぐそばで起きている会話が夢に反映。現実と夢の境界がわからなくなる。
30分くらいここで寝たんだろうか。起きてみると、海の見えるテラスでみんなは一服+昼寝。なんとかおいらもここで起きないと!と思って最近のお気に入りタバコ「うるま」を一服。
だけど眠い。部屋に戻って茶でも飲もうかと思うと、その向こうに和ベッドがちらり。ぼーっとベッド周辺をみていたら、17母が「寝たらえいけん」と一言。
そのとたんにまた猛烈な眠気に襲われて、ベッドに倒れ込む。扇風機もかけてくれて、再び爆睡40分。
zzz…
夢から覚めたのは、11夫妻が散歩に出るという声。
せっかくこんな島にやってきて散歩せんわけにいかん! と思ったとたんに目が覚めて、おいらも一人散歩スタート。ホントは相棒とウロウロできたら一番おもろいんだけど、まあ今回は欠席なので仕方なし。
ほんとにこの集落では、どこからも海が見える。犬がのんびり無警戒に寝ていたり、窓を開け放して老夫婦が会話を楽しんだり。
この島、高齢化は相当進んでいるし、17家がそうであるように島を後にした人も多い。立ち並ぶ家も、意外と空き家が多いのだとか。
だけど、不思議とこれだけの立体路地、立体空間の中を歩いていると、どこまでも人の気配を感じることができる。どこからか人がこちらを見ているかのような錯覚。都市の縦横に整理された団地のような「死角」はここにはないのだ。
この島は、お年寄りにとっては間違いなく不便な土地だけど、「帰ってきたい」という17祖母の言葉の意味がよくわかるような気がした。
気がつけば、また路地の片隅にできた日陰で、またうとうとと眠ろうとしていた。いかん、いかんよ!寝過ぎだ。
船から見えたこの集落は、「小さい」感じだった。だけど、歩いてみると坂だらけなのでいちいち遠い。だいたい40-45度の急斜面ですからね。しかも、意外と行き止まりも多いのね。いかにも思わせぶりに下まで続いていそうな道なのに、いきなり柵が出てきて「だめー」となる。
30-40分散歩してから17家に戻り、今度は17祖母が座る窓辺でみんなでのんびり。3時から神輿を上げるという話を聞いていたので、この窓辺からみんなで御旅所を眺めて「いつでも出れる体制」でもあるのだ。足袋も履いたりしてね。
ところが、待てども待てども気配がない。そうこうしているうちに、またもや睡魔。この写真、11hが左の方で寝ていたりするが、入れ替わりでおいらも 1.路面で寝る →2.港の見えるテラス方面で寝る ととにかく「寝る」の繰り返し。まあこれでなんとか一日の睡眠時間量をキープしたことになる。
まだまだつづく