台風一過で、へさべさの小旅。
今回は鞆の浦から尾道へ。
以前沢マンに暮らしていたy氏夫妻の家を訪ねる小旅なのだ。
で、まずは鞆の浦。
ここはかつて潮待ちの港として栄え、坂本龍馬がいろは丸沈没事件で滞在したことでも知られる小さな街。
港町らしく船用品+船雑貨の店なんかがあったり、
和漢植物を煮立てた匂いがふわっとしてきたり。
この匂いのもとをたどれば、鞆名産の保命酒のお店だった。
幕末の儒家・頼山陽も愛飲したとかいう薬用酒で、ペリーをもてなすのにも使われたんだとか。
小高い丘の上には瀬戸内を一望する対潮楼。
台風のあとということもあって、まさに快晴、さっぱりとした風が吹き込んでくる。
鞆の浦には、昔の町並みや区画がそのまま残ってる。
歩いても一時間くらいのこじんまりとした感じで、これみてこれみて!という嫌らしさもなく、
豊後高田や小布施のような「張り切り過ぎ」感もない。
古いもの残していいでしょうみたいな、レトロの押し売り感がないというか。
→参考記事「小布施と高田で、高知が見える
まあなんというか、ほどほどに力が抜けていて、ほどほどに気持ちがいい感じ。
こういう感じって、実は結構大切なんかもなあ。
だけど、問題がないわけじゃない。
今、この港のすぐ前、てゆか港の一部を埋め立てて、湾口に橋を通す計画がでてきてるのだ。
あまりに細い路地しかないゆえにいつも大渋滞になるので、それを解消するためなのだとか。
他所もんの目でみたら、わざわざ港の上に橋を渡すなんてことせずに、裏山の方にバイパスすればいいんじゃないかと思うんですが・・・港の前に橋なんかかけたら、おしまいです。
間違いなくそこに橋を架けたら便利にはなる。だけどそれで失うものもたくさんある。
それを天秤にかけてどっちも両立させる・・・てな風に考えないと、ことこういう場所の場合、最終的には良くない結果を招くんじゃないでしょうかね?
これじゃあやってること、川に平気で蓋をしちゃう高知とかわらんです・・・てなことになってしまいます。
鞆の浦の文化遺産を保存しよう