蛸蔵と藁工ミュージアム

 

藁工倉庫。
江ノ口川一文橋のほとりに建つ、高知市内ではもう最後ともいえる土佐漆喰の倉庫群。
この倉庫群を失われそうだという危機感を持って「高知遺産」で紹介したのが2005年。その後、高見町の物件を追われたgraffitiが入居したのが2006年冬、ART NPO TACO運営による蛸蔵がオープンしたのが2007年冬。以来5年を経て、現在のgraffitiや蛸蔵のある一文橋西側だけにとどまっていた「アートゾーン」的なるものが東の倉庫群へとさらに広がることになる。

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18th anniversary,11/3.

ああ、あの建物を初めてみたショックから、もう18年か。

今ではすっかり見慣れて愛着がある建物だけど、初めてみた時は蔵をそのまま拡大したようなオーバースケール感と和洋混合の迷走感にえらい失望をした。これでコンテンツがどっかの公立美術館みたく渋チンだったらやだなーと思っていたら、結構初期から地方美術館とは思えないことをドンドンしてくるミュージアムに。
まあどうしてもホール事業の方が目立つ感じはあるけども、展覧会も見応えのある企画が実際には多い。高知の人間は高知のモノをなかなか評価しない(そのくせ東京とかで評価されたことが耳に入った途端に乗っかっていくのよね。)けど、そこらの美術館よりよっぽど刺激的なこと密かにやってるのが高知県立美術館なわけで。

そんなこんなではやから18年。あれからおいらも18回、齢を重ねたとゆーことだ。

今年の美術館の誕生日は、石元泰博写真展がなんといっても目玉。そしてかなりシュールなパフォーマンス「ひつじ」やyummydanceのパフォーマンスが彩りを添える。全館無料で20時までの夜間開館もあり。軽食なんかの販売もある。田中珉が踊った去年のこの日はすさまじい人出だったけど、たぶん今年はもう少し落ち着いて見れるんじゃないか。ということで期待。
 

東京小旅2010-2011+関西

2010年から2011年にかけては、やったら東京へ行くばかりで、

あんまり旅らしい旅はしなかったのだった。

まあわかったのが、

商売人でもない限り、東京は年に1-2回行けば充分なのだということなのであった

(3回目は本当に行きたい所も用事もなくて、それが幸いして東北へ行けた)。

小旅総覧09-10の続きです

 


2010.11.4-6 オールライト工房3兄妹ご案内による東京活版巡り

初日は昼便で東京入り。渋谷の宿入りしてすぐに嫁は世田谷美術館などへ行き、おいらは三鷹の山田文具店などを訪問。夜は表参道で土佐和紙プロダクツの設置で相談中のお店など訪問。夜は妹真奈の放送作家で婚約者の四駆郎さんと初会食。
翌日は8月のイチハラヒロコ展で初めてお会いしたオールライト工房の高田3兄妹のご案内で、東京の活版関連のスポットを一日中ご案内いただいた。
江戸川橋の佐々木活字店では古い鋳造機からテープを読み込んで一気に文字を鋳造する大きな機械などを見学。それからどんどん地下鉄と徒歩を継ぎながら、親子で活版印刷機を回している清澄白河の東海印刷、銀座の中村活字、千駄木のPAPIER LABO、そして最後に鵜の木のオールライト工房を見学。かなり足の痛い一日だったけど、東京でもその灯がいつまで続くか分からない活版印刷を、どうやって次へつないでいくかを考えさせられる一日なのだった。
3日目は銀座のアンテナショップへ。地下一階の土佐和紙商品はいまひとつでため息。1階も四万十ドラマと馬路の物がやたらと目立つ格好で、それがかえって隣の沖縄と比べた時になんとなく高知県全体の商品力の弱さが引き立つ感じがして、これもまたため息。まあ始まったばかりで商品の数も少なかったりするのでなんともいえないけど、こういうお店って開店直後のイメージが結構重要な気もするだけに気がかりなのだった。
ちなみにアンテナショップにはウチもその後置いて貰うことになるが、売上げは芳しくはない。なかなかやっぱり物を売るというのは難しいのだ、ということを思い知らされることになる。理想と現実・・・

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この秋の5連発ポスター。

この秋はなんだかんだとタケムラデザインの広報モノが

アチコチに出回っております。
まずは、なんだかんだと番外編を含めもう4回目のシネマの食堂。



シネマの食堂2010

2010年10月2日~11月24日 県内各地にて上映
毎回「シネマ」と「食堂」をそのまんまイラスト(1回目は椅子、2回目は上映団体数分のエプロン)で表現してきたのですが、今回は映画のフィルム缶を皿に見立てた初の写真バージョン。
実際に四国文映社から缶を借りてきて、それで撮影したもんでごわす。
今日まさにオープニングシネマの「eatrip」を公開中。
オイラ的には最近満島ひかりが気になるので、園子温特集に行きたいところ。
詳しい日程はこちらを参照。

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瀬戸内芸術祭

昨日はいつもお世話になってるK印刷さんとタケムラ家で瀬戸内芸術祭へ。

正直そんなに期待していたわけではない(北川フラムが嫌いなもので)けど、
下馬評で良いと聞いていた女木島よりも男木島がかなり面白かった。
女木島は、よくも悪くもお芸術な感じで、なんか疲れた。
いちばん面白かったのは鬼が島の洞窟。
キッチュな鬼像が洞窟内のあちこちにいて、
むしろこっちのほーがあーとなんじゃねーかとすら。
小学校は建物のつくりは面白かったけど、作品がなんか疲れる。
少し考えさせられるというか。
きっと美術館をゆっくり何時間も見ることができる人にはお勧め。
おいらはルーブルですら1時間で出てしまうよーな人間なので、
ちょっと無理でした。
んで、男木島。こちらは島の構造からして、うれしいかんじ。
だいぶ前に行った沖の島と似た感じの島で、
船からすぐ前の急斜面に小さな集落が張り付く。
で、その集落内の家や路地にたくさんの作品がならぶ。
なかでも44の大岩オスカール、47の音の風景、52のうちわの骨の家
54の雨の路地、55の海と空と石垣の街は印象的だった。
たぶん女木島の作品群は、周辺環境と無関係な作品がどっちかとゆーと多くて、
男木島は環境に寄り添うような作品が多かったってのもあるんだと思うけど、
島のランドスケープや、路地を曲がる度に飛び込んでくる海の眺めとか
そういうのもまた男木島が良かったなーと思わせる大きな理由のような気がする。
直島はどーにも大混雑らしいけど、
いいと今日Twitterで聞いたのは、豊島。
2002年頃に産廃処理の視察みたいなので行ったことがあるけど、
もしいけたらいってみたいと思うのであった。

愛と笑いのイチハラヒロコさんと飲む

 
イチハラさんは言葉の力の作家。愛と笑いにこだわって、デビュー以来一貫して言葉だけの作品を作り続けている。
同じ大学の大先輩にもあたり、デビュー以来ずっと好きな作家さんの一人。1995年頃に大阪のサムミュージアムで開かれた大展覧会に行ってものすごい衝撃を覚えたことを今でも鮮明に覚えている。
おいらが作家名を「タケムラナオヤ」にしはじめたのもイチハラさんの影響モロ受けだし、愛とか笑いとか、なんかそういうのがものすごくデザインにせよ地域計画にせよ必要だなーとお門違いに捉えるようになったのも、影響モロ受けだ(愛と笑いは、恩師井上明彦先生からの影響もでかい!)。
で、エンジンゼロワンで微妙に賑わうきのうの夜、そんなイチハラさんとTACOメンバ、高知大の学生さん、県立美術館の皆さんで宴inパンダ屋。
イチハラさんは作家さんがよく持ってる変なオーラをビシバシと出すこともなく、もんのすごくきさく。吉川晃司のことを語りだしたらもう止まらないところとか、なかなかたまらない。でも、作品の話になると本当にまじめで、なるほどデビュー以来20年近くにわたり美術の最前線で異色の活動を続けて来たその芯の太さを改めて感じたのでした。15年前からやっていることは一見変わらないのに、常に前の作品を越えて行かなければならないその強さ。15年経っても飽きない、作品の強さ。学ぶこと大杉。
イチハラさんの愛と笑いと少しの棘ある言葉を街で踊らせることができないか???
そんな風景を見たいです。
とことんやれば、世界中からヒトがくるで。

NO BORDER4

8月9日まで開催中の「NO BORDER4」、

友達やら知り合いやらがパラパラ出ているので前期・後期とも必見!ということで鑑賞。
これまでの全シリーズすべてを見て来たわけじゃないけど、
やっぱこれがなければ県美じゃない。
こういうローカルを土台に活動する作家をしっかりピックアップしていける
公立美術館ってあんまりないんじゃないかと思うし、
いまが旬のヒトたちを一堂にみれるってのはやっぱり楽しい。
が、今回のNO BORDER、ただ一介の観客として思うのは、
残念ながら思ったより「いまひとつ」ということなのだった。
それぞれの作家さんの作品の中に「一本の筋」があるのに、
それを霞める「余計な何か」がシンプルに伝えることを邪魔してみせる。

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夢みるアジアへ!

 

昨日よーやく美術館で開催中の「夢みるアジア」へ。
チラシや図録、看板ほか一式を担当した初美術館仕事だったわけですが、
はじまってみると看板類の出来上がりが怖くてなかなかいけず・・・
が、もっと早めに行けば良かったというかんじ。
かなり面白いです。
アジア美術というとなんかまさにアジアンな作品を思い浮かべますが、
今回の展覧会はまさに混沌、アジアの現代美術の縮図。
ベーシックなポスターから、
近代と現代が「まぐわう」中国らしい作品の数々、
どえらい小さい、だけどすんごいストーリーのあるハム・ジンの「みつめあう」などなど。
じっくりみれば1時間はかかります。
途中学芸員の松本さんと遭遇して1日からはじまる「NO BORDER4」の展示も見学。
なかむらなおしさんや珊瑚作家森さんたちが展示作業をしてました。いやー、大変そう!
  

間もなくSCRATCH!


こんどの7月11日は高知県立美術館でヤミーダンス!
松山を拠点に、
ニューヨークやドイツなどなど世界各地でかわいく楽しく踊ってる
彼女たちが2年ぶりに高知へ帰ってくるのだ!

前回はかるぽーとでの開催でしたが、今回は美術館ホール。
アニメ作家・ミュージシャンと共に10日の間、高知に滞在しながら作品を制作し、
そのまま公演をしてしまうという、まさに「高知だけのための作品」だ。

公演に先立つ1週間前には子ども対象のワークショップも開催。

【公演情報】

SCRATCH ~ひっかくほどに 鮮やかな シタゴコロ~ 
公演日:2009年7月11日(土)
会場:高知県立美術館ホール
開場18:30/開演19:00
入場料:前売券2,000円/当日券2,500円
【振付/出演】宇都宮忍・戒田美由紀・合田緑・高橋砂織・得居幸 
【スタッフ】映像:山内知江子 音楽:いたずラッコ(山尾圭介) 照明:アイカワマサアキ 音響:勝間田雅幸
前売り券は美術館や高新プレイガイドのほか、ローソンチケットでも販売(Lコード64294)

WORKSHOPーどんなものでも踊っちゃえ!
いつもの仕草、好きなもの、嫌いなこと・・・・・・なんでもダンスにしてみよう!
リズムがはじけて、発見にビックリ、楽しさ満載!!
日時:7月4日(土)
対象年齢:小学生以上
定員:20人程度(先着順)
参加費無料
申込:美術館までお電話でお申込ください。

【必見参考リンク】

公演情報(県立美術館)


  

yummydanceの「SCRATCH」

 

7月11日、高知県立美術館にヤミー登場。
しかも高知で製作・初演という「高知でしか見れない」作品です。
ヤミーを初めて見たのは2005年の冬、松山でのこと。
小雪がたまに屋根の隙間から落ちて来るシアターで、
みるまでは、正直ダンスなんて、とか、松山のカンパニーなんて、
などといった「新しいものに触れる前の防御姿勢」で臨んでいたんだけど、
実際幕が開けば10分もせんうちにズルズルと引き込まれ、
終わってみたら「もももってきて」の振り付けを担当した得居さんに
『高知でもやって!』と訴えていた。
そしてついに!この夏は美術館での製作・公演なわけです。
まずは一回見てみるべし。

ちなみにワークショップもかなり面白い。
ホリカワでのWS時も、子どもがどんどん壊れて行くのがわかった。
1時間くらいのWSで、終わった時にはみんな「もう終わり~?」と叫んでたし。

  

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