その店は野市町にある。
国道55号線から金高堂書店などがある昔の野市の玄関口エリアにはいってしばらくいくと、左手にある「ぱっと見、なんてことのない店」。
まずこの店に惹かれたのはその店名なのだった。
中華ハウスて。
なんだか人を煙に巻いたような店名。
どーみてもそんなに美味しくはないだろうな、なんてことを思いつつ入ってみた。

初めて行く店で頼むのは、まずはラーメン。そして本当は炒飯なのだが、ちょっとひねくれて「麻婆丼」にしてみた。
出てきたラーメンは高知では屋台系でしかお目にかかれないような透明系のスープ。
余計な具はひとつもなく、余計な「工夫」もない。
あっさりした、後味も良いラーメンだ。
そして麻婆丼。こちらも絶品。ふつう麻婆丼というとなんだかゴテゴテした味になりがちだが、いともあっさり、だけど味は重厚、そんな感じの美味加減。
これは旨い。
そして、このお店、何よりも本のチョイスが良い。
『山口組三代目田岡一雄自伝』て。
戦前戦後の混乱期、新開地くんだりを舞台に繰り広げられた山口組の黎明期のお話だ。
っておい、ラーメン屋にふさわしい漫画とはとてもじゃないけど思えない。
その他の本もとにかく濃い。
仁義系が全体的に多いのが特徴で、これがまたしびれる。
あっさりラーメンに、仁義系漫画。
この組み合わせの妙。
というわけで最近はすっかり常連化を目指し、
ラーメン+天津飯
ラーメン+唐揚げ
などの組み合わせにチャレンジ中である。
なお、野市にはまた違った意味で魅力あるラーメン店があるので、また報告します。
中華ハウス〒 高知県香美郡野市町西野2122−4
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