ちと季節外れですが。
高知にしては珍しい、ちょっとだけ都会っぽい一角。かつてこの右手には卸売市場があり、もう少し先からは大阪への阪神航路も出ていた。まだ水運が盛んだった頃、この川は高知のまさに要衝そのものだったのだ。いま、この川筋には桜が植えられ、ボートの桟橋がのびる市内きっての花の名所。
こんなきれいな場所のまわりでは、高知市の無頓着な施策で次々と歴史的な場所が失われてきている。
まず、 この堀川の手前には、堀川/松渕川/新堀川などへのびる運河が十字に交差し、その堀にかかる4つの橋の様から「四ツ橋」といわれた場所があった。いま、この場所はかるぽーとの前庭の下に。建ぺい率の関係でどうしても埋めないとだめだったんだとか。にえー
そして、「四ツ橋」から はりまや橋や中央公園へとのびていた松渕川はもうとっくに埋められて、その一部は松尾市制時代に誰もが無意味と疑った「交通結節点」として整備されることが決まっていた。その関係でアダルトショップなども入居したコンクリート長屋のような細長い建物は壊されて、埋めっぱなしで変な木しか植えられていない公園にはいつだって人気がない。この計画はどうもオジャンになったっぽいけど、もしできていれば「川の痕跡」はまるまるなくなるところだった(いや、もう今の段階でだいぶなくなっているんだけど)。
さらに、この「四ツ橋」から北へ伸びる新堀川は道路整備で全面暗渠化がされる予定で、静かな反対運動が繰り広げられている。絶滅危惧種のシオマネキがいるらしいし、昔からあったと思しき石積階段とかも川辺にあったりして、意外といい空間。まあなんとかぎりぎりのところで城下町風情のある場所ですね。。。この空間を「ただの隙間」としか見えないわけですな。高知市の場合。
てゆか、川を埋めたり蓋したりするのが好きみたいですね、高知市は。川はよくあふれるし、あんまり水を流していない(水門などでの調整)もんだから汚かったりする。よって人も近寄らない。。。なので、安全で安心、便利で清潔な街をつくろうということでどんどん消えて行く。その一方ではりまや橋公園には「入ってはいけない」中途半端な川を再生してみたりする。役所の人とか、あの公園で本当にいいと思っているんだろうか?