商店街は、もう終わりかけ。
なんてことを言われはじめてから今年の冬でもう10年だ。イオン高知も最近できたばかりと思っていたらだいぶ古くなってきたし、商店街の閑古鳥ぶりもだいぶ板についてきてしまった。
まあ商店街という仕組み自体がライフスタイルに全く合わなくなってきたのは間違いないけど、このまま消えていくのもまたなんか変な話。
大きな買い物しようと思ったらイオンみたいなとこだけが選択肢というのも気持ち悪いし、高速が無料になって高松や大阪まで出かけていって、というのもかなり面倒くさい。
てか、不思議なことがひとつ。
帯屋町はかつて慢性的な駐車場不足が叫ばれ、新聞とかそのことを結構よく取り上げて騒いでいた覚えがある。それで変な使えない駐車場案内看板が付いてみたり(ココ!マークとかいう名前もうろ覚えな、信号機についてる変なアルファベットと同じで、意味なし)、地下駐車場を作ろうなんてことになったんだと思われる。
が、今や駐車場はいつでも空いている。渋滞もほとんどない。高知駅からはりまや橋まで、日曜日でもラッシュ時でも5分あれば大抵抜けられる。ちなみに駐車場案内看板はメンテナンスできなくなって止まったまま。撤去もできずにプチ廃墟になってる。
一方、最近のイオン高知は、土曜日や日曜日ともなれば薊野から西久万までずーっと渋滞で、やっとこさ敷地に入ったと思ってもさんざんグルグル回らされた挙句、駐車場が一台も空いていないなんていうことがざらな状態だ。これで役所が「変な看板」付けるウーとか地下駐車場整備するウーとか言わないのがちょっと不思議。いざとなれば隣の空き地を駐車場にするウーとか言いそうだけど。
で、思うこと。
駐車場が無料ってのはよくいわれる「イオンに行く理由」にあげられることだけど、町にでかけて買い物して3時間停めても900円、そこそこ買い物すれば割引になって300円とかうまくすればタダになるわけだ。まあ900円は安くはないけど、渋滞にイラついて駐車場で目を回してなんてするくらいなら、こっちの方が正直ましだと思える。時間の無駄がない。おいら、渋滞も行列も大嫌いなので、そっちをとる。
どっちもそんなに揃わない(欲しい物の半分くらいか)という意味でもだけど、町もイオンもある物ってのは、そーたいしてかわらん。MUJIとユニクロが町にないのがかなりでかいといわざるを得ないというのもこれまた悲しいけれど、帯屋町に行けばまあその「半分」のうちのたいがいのもんは揃うこた揃う。
その一方、店主のセンスが昭和だったりするので無用な苛立を覚えることも多いわけだけど、人が来なくなって買い物しやすくなってる、ってのをもう少し打ち出していけば、少なくとも増え続ける空き店舗が埋まる理由にはなる気もする。そうすれば、「半分」がせめて6割、7割に上がって行くかもしれない。
本来、そんな昭和な商店街はとことん落ちたらいいという意見にどっちかというと賛成だった。だけど、それでいくと徳島や松江の商店街のように復活不可能なところまでいってしまいそう。家賃が下がっても集積度が下がればどうしようもない。昭和な店を駆逐するにはたぶん時間が解決してくれるだろうと思うようになってからは、町の「駒」を作らないとダメだと思うようになった。
駐車場、どーにかして安くならんもんだろうか。土日100円とか期間限定の社会実験でもいいからちょっと思い切ってやってみれんのだろうか。県知事とかにいうたらどーにかどっかから財源を引っ張ってこれんのだろうか。「ですか」の名前を変えるのと合わせて(「とさか」にしてくれ)、商店街でも使えるカードにならんもんだろうか。
パリーのように自転車スポットあちこちにつくるとか、せめて中央公園や帯屋町公園くらいにWi-fiスポットを拡充するとかできんのだろうか。図書館を移動するんだったら、ついでに文学館も一緒に移して藤並公園を将棋オヤジの巣窟として整備できんのだろうか。
グルリンバスの経路をあんな変な人の乗らなさそうなところ走らせずに帯屋町を取り囲むように走らせる(結構町を東から西へ歩いてしまうと戻るのがめんどくさい)のは無理なんだろうか。NTTの東西のなんか空いてるように見えるビルの1階だけでも安く使えんのだろうか。バス停に出口を作る前に、もう少し都市観光という目線でやれること役所も一杯あるんじゃないだろうか。
などなど夢想してみると、いうほどには金かけずに人の流れを変えるきっかけって結構あるような気がする。